12月シニア食堂

今月の勉強会テーマ「人生会議」

今月のシニア食堂のテーマは「人生会議」。23名の地域住民に参加して頂きました。

人生会議をテーマに作成されたポスターが世の中で波紋を広げた一件から話を始めました。ポスターを見た参加者の皆さんは、「テレビで見たことある」「知ってる人だ」と話していました。人生会議という言葉は参加者のほとんどが知らないとのことでした。

人生会議について、「もしものときのために、あなたが望む医療やケアについて前もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い」と説明しました。言葉だけの説明は不十分だと思い動画なども使用しました。厚生労働省が作成したポスターで世間が騒いだ理由と、その後人生会議のポスターを様々な方が自主的に作成し、伝えようとしていることなどを話しました。皆さんとても熱心に話を聞いていただきました。


人生振り返りシート

人生会議は、人生会議をすることを目的に家族が集まり、話をする時間をわざわざ作るのではなく、普段の生活の中で、「〇〇することが好き」「こんなコトがあったら分からんな」など大切な人とお互いの想いを共有する時間を作ることが大切だと思います。

 年末年始、家族が集う機会が多くなると考え、家族が関心を示すような資料を作成しました。参加者とは「そっとテーブルに置いておくと家族が話してくれるかも(笑)」と話しました。

その資料の一つが「人生振り返りシート」。

実年齢を記載し、これまで過ごした人生の各年代の幸せ度を繋いで折れ線グラフを作成するというものです。参加者には好評で、大変盛り上がりました。参加者それぞれ歩んだ人生が違うことを改めて感じるコトができました。若いころは、戦中、戦後で何もない時代を過ごしてきた。そんな苦労があったことを笑顔で話してくれる方々のお陰で今の日本があることを忘れてはいけないと思いました。そして、参加者全員が「今が一番幸せ」と話されます。今後、考えていきたいコトとしていくつか気になることがあります。

#1.幸福とは、健康とは必ずしも相関しない。

#2.つらいコトを乗り越え、今を笑顔で生きる秘訣について

#3.今が最高に幸せと感じる理由

過去につらい思いをしたから、不自由なく過ごせる世の中で幸せを感じるということではなく、「今日誘ってもらえたから」など誰かに誘われて保健室に来ることが出来たこと。自分のことを気にかけてくれる人が傍にいることが幸福の秘訣なんじゃないかと思います。今後も「幸福」とは何かを考えていきたいと思います。

未来で私がしたいこと

人生振り返りシートは人生100年時代ということで、100才がゴールになっています。

皆さん、100才まで幸せでいたいと話されます。

これからの人生、したいことを思いのままに書いてもらいました。書く際のルールをいくつか設けました。

#1.年齢のコトは考えない。
#2.実現できるかどうか考えない。やってみたいコトであれば何でもいい。

多くの人が様々なコトを書いてくれました。特に印象に残った言葉は・・・

「これからもお友達と保健室に通いたい」「歩いて保健室に通いたい」と書いていただき、地域の人に少しずついなべ暮らしの保健室が受け入れていただいていることを感じ、胸が熱くなりました。


今月はお好み焼き

皆さんで勉強会をした後は、お待ちかねの昼食タイムです。

今月は、大阪のおばちゃんの本場のお好み焼きです。野菜たっぷりのポトフもありました。

イカなどの魚介類、豚肉などが入ったフワフワのお好み焼きでした。参加者の皆さんからは大好評で「また作ってほしい」「毎月食べたい」などの声を沢山いただきました。

食後は楽しい団らんの時間

食後は楽しい団らんの時間です。

皆さんで過ごすこの時間が何よりも大切な時間。今月も笑顔が溢れていました。


人生初のビリヤード

遊戯室にはビリヤード台があります。人生初めてのビリヤードを体験する参加者。

「楽しい!」と話され、皆さんで楽しそうにビリヤードをされていました。

12月のシニア食堂を終えて

今月は人生会議をテーマにお話しをしました。参加者の多くが楽しく学んで頂けたかと思います。人生振り返りシートを通じて、参加者の人生について触れることができました。医療者は、病気になった瞬間しか分かりません。しかし、その人のこれまでの人生に触れるコトで病気だけではなく、その人自身に興味を持てると思います。患者さんである住民は病気のコト以外に人生のコトを話してみる。医療者はその人の人生についても聞いてみる。そんな時間を共有できれば、信頼できる患者-医療者の関係になるかもしれないですね

いなべ暮らしの保健室

普段の生活で「病院に行くまではないけど、誰かに相談したい。」「家族の介護のことで困っているけど、誰に相談したらいいか分からない」と思ったことはありませんか?そんな時、気軽に立ち寄ることの出来る場所。それが暮らしの保健室です。暮らしの保健室は地域の人々の生活に寄り添います。

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